コラム

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        1. 管理職としてのマネジメントを考える

管理職としてのマネジメントを考える

新任マネジャーが抱きがちな誤解その1

新しく昇格したばかりの新任マネジャーは、多くの方が希望や期待を持って新しい仕事に向かうことと思います。しかしながら、慣れないながらも新しい仕事に取り組む中で、次第に多くの問題に直面するものです。そのような中、問題解決に果敢に挑戦していくマネジャーもいれば、問題の大きさや重責に苛まれて、思うように結果を出せないマネジャーもいます。後者の場合、組織によってはマネジャーから降ろされる場合もあり、世の中の厳しさを改めて感じさせるものです。

このような場合は、時を経て再度チャレンジをすれば良いと思いますが、意外に問題となるのが前者の果敢に挑戦する新任マネジャーです。もちろん、上手く問題に対応し、徐々にマネジャーとしての力量を高めていけば良いのですが、「1~2年引っ張って、結局はダメでした。」なんてことになった場合は目も当てられません。このような事に陥る場合、えてして幾つかの誤解を抱いているものです。その誤解について綴ってみたいと思います。

まず一つ目は、自分はマネジャーになったことで権威が高まり、自ら信じるところを実践できる自由と裁量が拡大すると思いがちです。しかし、マネジャーには、上司や同僚・部下のみならず社外からも、矛盾する要求が寄せられ、スタッフの時よりもはるかに複雑な人間関係の中に身を置くことになり、あまりにも複雑過ぎて、結果的に身動きが取れなくなってしまうことが多いのが現実のようです。

もしも自由や裁量の拡大を思い描いていたならば、「権威だけではほとんど何もできない。」という現実を受け容れ、チーム内外のキーパーソンと効果的な関係を築くことを意識する必要があると言えるでしょう。